高揚拳

昔、酔拳に憧れてたんだが、当時俺はまだ小学生。
未成年だから酔拳は使えないなと踏んだわけだよ。
それなら諦めればいいものの、喧嘩ばかりか頭も弱かった俺は
自己流の拳法を編み出してやろうと考えちゃったわけだ。


で、思案の結果(つっても三日間くらいだけど)編み出されたのが
「高揚拳」つってね、別名が“ハイテンション拳”って言うのよ。
その酔拳を見た後に刺激して作られた拳法だから、
「○○すればするほど強くなる」みたいな要素が欲しかったんだよ。
それで俺は「気分が高揚すればするほど強くなる」って寸法で、
だから「高揚拳」と名付けたわけだ。


「人間テンション高ければ何でも出来る」
これが高揚拳の極意であり、真意だ。
スカート捲り然りピンポンダッシュ然り、テンションさえ高ければ
その場のノリでやっちゃうだろ?勢い任せで。
普段は理性のブレーキが掛かっているが、
テンションの高揚でその理性のブレーキを取っ払って
普段の自分には無い力をフルパワーで出そうってやつだよ。


掛け声は、テンションの高さに応じてパワーアップしてく。
「イヤァァァッホォォオオウ!!」自分の部屋で。
「キエェェェェッフゥ!!」自宅で。
「キリャアアアアアァァ!!」校庭で。
「イヤァァァァアッヒュゥゥゥ!!」教室で。


テンションが高くなればなるほど普段出来ないことをやらかせる。
この高揚拳のおかげで、普段殺せないゴキブリが殺せました。
みんなもレッツトライ。みんなも友達いなくなれ。