初キスってみんな覚えてるもんだよね。

初キスってみんな覚えてるもんだよね。
うんうん、俺もすっげー覚えてるもん。
部屋に二人きり。後ろ手でドアを閉めるお前。
鍵を閉めてから、ゆっくり俺に近づいてきたね。
少し微笑んでたかな? すっと顔が近づいた。
唇と唇が触れた瞬間、むにゅって柔らかい感触。
でもさ、お前男じゃん。男子校だしさ。
すっげー呆気に取られたって。ホモ? みたいな。
いやね、初めは冗談かと思ってたけどさ、
お前、中学生男子に手出したら、確定だべよ。
てか、お前に選ばれちゃった俺ってどうなのよ?
それから何年も隠し続けてるって。
みんなが楽しそうに初キス話してるのに混じれないし。
初キスは男とでっす! とか楽しそうに言えねえって。


なあ、思い出の初キス、返してくれない?
あ、やっぱいらない。口で返されそうだし。

大学1年の春、健康診断で尿検査があった。

大学1年の春、健康診断で尿検査があった。
看護婦さんに紙コップを渡され、尿を入れてきて下さいといわれた。
この時入学したばかりで緊張していたのかどうかは思い出せないが、
紙コップに尿を並々入れて提出してしまった。震度1で零れますよ、ぐらい。
零れないようにそーっと机の上に置いたら看護婦さんに


「(笑いながら)あんた! これ入れ過ぎよ!」


騒ぐな! このメス豚! などと罵りたかったがそうは行かず、とりあえず
愛想笑いと苦笑いが入り混じった笑いをクールにしようと思った。


「はは…、いや、間違っていっぱい入れちゃいました。すみません」


こんな風に落ち着いて言いたかったのだが、緊張やら恥ずかしいやらでもう舌が回らず


「フヒヒヒヒ! すいません!」


もろ変態みたいに言ってしまった。相当恥ずかしかったよ。その後ロボットみたいな歩き方でどっか行った。

大学のゼミの友人の話。

大学のゼミの友人の話。
友人の下宿の留守電に、番号の前の持ち主の母親と思われる人から
「○子、どうしてるの?連絡ください」等ののメッセージが頻繁に入るようになりました。
(友人は♂)電話は友人がいつもバイトに出ている時間にかかってくるため、
直接電話を取ることもできず、すでに番号の持ち主が変わっていることを知らせる術が
ありませんでした。やがてメッセージの内容は
「○子、お父さんが入院しました。早く帰ってきてください」
「○子、何してるの。お父さんは危ない状態です」
という内容になっていったそうです。
「自分の声で留守応答入れたら?男の声だったら間違いに気付くんじゃないの?」
とも言ったのですが、「ウザいけど面倒臭いし間違いを教える義理もない」と
そのまま電話の自動応答に任せていたようです。


そしてある日
「昨日はついに『○子、お父さん亡くなりました…』って入っとったわ…」
とさすがにバツの悪そうな顔で教えてくれました…